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「いくよ!福島 2016」を開催しました

「いくよ!福島 2016」を開催しました

5月21日(土)、快晴に恵まれたこの日、恒例になっている「いくよ!福島」を開催しました。BLUE FOR JAPANのメンバーで、白河学園(福島県白河市)を訪問しました。

→「いくよ!福島 2016」開催レポート(PDF)ダウンロードはこちら

いくよ!福島 2016

このイベントの目的は、日頃、大人と接する機会が少ない子どもたちと一緒に過ごし、社会性を身に着け、また、社会での過ごし方や仕事について大人と共にディスカッションをすることにあります。特に仕事について、「社会にはたくさんの仕事があること、たくさんの仕事があるということはたくさんのチャンスがあること」を知ってもらいたいと考えています。

今回は、BLUE FOR JAPANのメンバーのみならず、以前からBLUE FOR JAPANの活動に共感し、支援してくださっていたAkita Association of JETS (AAJ)のメンバーも参加。AAJは、秋田県内で英語教育に携わっている外国人の団体で、子どもたちにも英語に触れるいい機会となりました。

いくよ!福島

 

 

みんなでBBQ

今回も、前年に引き続きまずはBBQ。子どもたちも楽しみにしていてくれたようで、メンバーが到着するなり、子どもたちから

「バーベキュー楽しみ!」

と、明るい声で駆け寄って来てくれました。

いくよ!福島 2016

福田屋さんのご協力により、大型の調理機材も着々と設置され、炭を起こし、火をかけるところから子どもたちも徐々に合流。

「今回も、マシュマロはあるのかな?」

「去年は食べ過ぎて大変だったんだ」

と、子どもたちは前回のことを思い出しながら、思い思いにBBQを楽しんでいます。BBQをしながら、親しくなったBLUEのメンバーと話をする子どもたちも。

「来年、卒業したら、埼玉に住みたい!そして好きなバンドのライブに行ってみたい」

と夢を語る子もいれば、

「焼きそばを作るの、すごく楽しい。お料理大好きかもしれない」

と、自分の好きなことに気づく子も。

 

いくよ!福島 2016

 

今回はAAJのメンバーが教えてくれたスモアというお菓子作りにも挑戦。炙ったマシュマロを、チョコレートとクラッカーで挟んで食べます。子どもたちもすっかり夢中で、顔にチョコレートやマシュマロをくっつけながら、夢中で楽しんでいました。

いくよ!福島 2016

BBQの後は、サッカーやバレーボールを楽しむ子もいれば、AAJのメンバーと英語での会話に挑戦する子も。また、大好きな音楽を流して、好きな音楽やバンドの話で盛り上がったり……。初めて「いくよ!福島」を実行した時には、なかなか打ち解けてくれなかった子たちも、明るい笑顔を見せてくれるようになりました。

いくよ!福島 2016

いくよ!福島 2016

 

 

お仕事紹介

続いて、講堂では「お仕事紹介」をスタート。施設の子どもたちは、限られた環境で、少ない情報の中から職業を選んでいるのが実情です。資格の取り方や、具体的な勉強方法、実際の仕事について知る機会を設けたいと思って始めたこのプロジェクトですが、三回目となる今回も、子どもたちは熱心に聞いてくれました。

いくよ!福島 2016

今回のスピーカーは、以前からBLUEの活動に支援してくださっていた愛星保育園の保育士でいらっしゃる黒瀬佳保里さん。保育士の一日の仕事を紹介し、難しい点ややりがいのほか、資格をとる方法などについても丁寧にお話して下さり、子どもたちも熱心に聞いていました。

また、AAJで英語教師をしているアメリカ人、ジョーイ・グリッグスさんも登壇して下さり、日本語が全くできないところから、日本で働くことになった経緯や、知らない国に行くことの魅力について語ってくれました。子どもたちの中にも、「いつか海外に行ってみたい」という夢を持っている子もおり、世界が少し広がったようです。

いくよ!福島 2016

 

そこからはパネルディスカッション。

「施設を出て、一人暮らしをすると、何がいくらかかるのか」

という現実的な問題について話し合いました。

 

いくよ!福島 2016

家賃や光熱費、税金など、リアルなお金の話を聞いた子どもたち。ディスカッションが終わった時には、BLUEのメンバーたちに

「家賃はいくらぐらいなの?一人暮らしってどんなところが大変?部屋の広さは?」

という具体的な質問をする子もいれば

「一人で暮らすと、部屋にお化けが出るんじゃないの?」

と、不安を満面に浮かべて話す子も。

メンバーがそれぞれに、そうした質問に答えていました。

「社宅や寮がある会社もあるよ。働きながら資格を取る方法もあるよ」

「貯金をするには、こんな方法があるよ」

など、具体的なアドバイスをしていました。

 

 

おわりに

子どもたちは、原則18歳を過ぎると、慣れ親しんだ施設を離れて自立しなければなりません。そのことを不安に感じながらも、その不安の正体も漠然としているという子も多くいます。こうした交流を通して、子どもたちの不安を解消し、新しい可能性への挑戦のきっかけになればと、強く願っています。

いくよ!福島 2016

「また来てね!」

と、手を振る子どもたちに見送られて帰途につきながら、これからの支援の形についても思いめぐらせました。

今後とも、BLUE FOR JAPANをどうぞよろしくお願いいたします。