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福島第一原子力発電所見学 報告

福島第一原子力発電所見学 報告

BLUE FOR JAPANのメンバーを中心に、4月20日に東京電力福島第一原子力発電所の見学に行ってまいりました。
事故の現状を知る上で欠かすことのできない、大変貴重な体験をしてきました。

現場においては、さまざまな軸から試行錯誤していることを知ることができました。
住民との関係、廃炉までのプロセス、風評被害、過去の反省、現状の把握、未来への影響、そして技術の応用と開発と、崩壊した建屋を目の前にして、事故の重大さに改めて人為のあり方について振り返るきっかけになったと感じます。

当面は処理水問題があり、海洋放出に関して、科学的数値を根拠とし安全であるという原発側に対して、地元漁業関係者からは回復してきた漁業が再度風評被害に晒されてしまうのではないかという懸念から、立ち往生をしている状態でした。
また、保管地のキャパシティの限界も見えてきている中で、板挟みの状態が続いていることがわかりました。

2号機内での使用済み燃料の除去は、まずは耳かき一杯分からはじめなければならず、その先の作業は不透明であり、期間は30~40年、さらにそれ以上かかる見込みであるということを担当者が話していました。耳かき一杯分から、と聞いた時に、思わず天を仰ぎ見てしまいましたが、次世代のみならず、その先の世代への遺産となることを想像することは難しくありませんでした。

廃炉までの道のりが果てしないことを目の前に突きつけられ、現地の作業員がいかに難しい使命を帯びているかも同時に感じました。
原発内で作業にあたられる方々の健康と安全を祈りながら、慎重な判断による問題解決を期待したいと思います。

メディアで触れる情報では得られない気付きを得ることができたと、参加メンバーはそれぞれ、口々に感想を言い合っていました。

震災、原発、二つの要因から生まれたBLUE FOR JAPANですので、見学から得られた知見を深め、引き続き活動していきたいと思います。